つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

彼女と仕事 16

続々と道明寺ホールディングスにマスコミ関係者が社に入って来た。

勿論セキュリティは万全で、事前に申告。もしくは招待された関係者以外は入れない。

社に入れる時間にも制限が課せられており、会見の40分前からとなっていた。


先程まで会議が行われていた会議室へと続く役員専用のエレベーターは、完全に使用が出来ないと云わんばかりに、ガードマンが配備されている。


今回記者会見で行われるフロアは社の中腹辺りの階にあり、概ねどんな輩が出入りしても大丈夫なエリア。といっても、身元が定かでない人はこの社の受付を通ることは許されないのだが。


会場は異様なほどの数のカメラで埋め尽くされていた。

カメラの持ち込みを1社で2台までとした。

いろんな角度から撮りたいとの欲なのか、各社が最初に持ち込む台数を3台、あるいは4台と申告してきたからである。


座る席も粗方、新聞各社、テレビ各社、経済紙、ファッション紙、芸能紙、などに分けられていた。

海外からの記者たちも数多くいる。

次々と席に腰かけてこの会見の開始を待ち望んでいた。










"こんにちは、お昼の情報ライブグッドアフターが始まりました。司会の美山です。

えぇー、すでに道明寺司氏が席に座っているようですね"

画面に映る司会者は自身の後ろにある大きな画面に向かって記者会見の状況を話始めた。

"あっ、社長である楓氏が隣の司氏の横に腰かけております。珍しいですね。お二方揃っての会見となります"

ゲストの人たちが、

"一昨日、道明寺さんのアメリカでのインタビューが流れましたよねー"

"新しい携帯電話の事業が始まるとか?"

司会の美山が、

"実はまさかこんなに早くに日本での会見が開かれるとは思ってもいなくて、アメリカに取材に行ったその日に、こちらの東京支社から会見が行われると連絡が入ってですね。凄くいい画だったので、お蔵にするのは忍びなくてですね"

司会の人は満面の笑みだ。

ゲストのひとりが、

"あの、少しのニュースでも数字が取れたんですか?"

"我が社の独占でしたからね~。上はウハウハだったかと。あっ、そろそろ始まりますね。

中継の中川さん宜しくおねがいします"

画面が切り替わり道明寺が映し出される。

凄いフラッシュの数がたかれ辺りが光で白くなる。

道明寺は前を見据えて、全く動じた素振りが一つない。

王様然としていて神々しい。

"はい、たった今道明寺司氏の会見が始まります"

小型のマイクに向かって小声で話すレポーターの言葉が聞こえる。





道明寺がこの日本の東京支社長に就任したことを告げた。

またフラッシュで辺りが光で覆われる。



新しい携帯電話のメール機能の話の説明が行われて、道明寺が話すたびにどよめきと称賛の声が上がる。

その度にフラッシュが光り、光が途切れる事がない。


携帯電話の広告塔として、F4が揃ってテレビのCM活動を行うと発表するとさらに大きなどよめきと、女性記者からは控えてはいるのだろうが黄色い悲鳴がフロアに響いている。


矢継ぎ早にいつCMが流れるのかだとか、その時の撮影風景は雑誌等に掲載させて貰えるのか等々、各社が我も我もと質問してる。

道明寺はそのひとつひとつに丁寧に答えている。



"レポーターの中川さーん、聞こえますかー?"

司会の美山がレポーターに声を掛ける。

"はい、中川です。聞こえてます。今の道明寺氏の発言を受けてますます会場に熱が籠ってきました"

小声で話しているが、興奮しているのが分かる。

汗を拭きながら話しているのだ。

"道明寺氏に今回帰国するにあたって、以前からお噂のある女性との交際の進展等があるかどうかお聞きすることは可能ですかー?"

司会者の美山がレポーターに声を掛ける。


つくしは思わず身を乗り出した。

ここは道明寺ホールディングスの最上階に位置する支社長室。

の奥にある仮眠室?

あまりにも豪華なので仮眠室とは云わんでしょ。と一人ツッコミを入れてたところだ。

だって、お風呂にミニキッチンに勿論ベッド。

おかしくないかい?

あたしの住んでるマンションより、ほんのチョーッピリ狭い位。

ここのリビング?に置いてあるソファーに腰かけてテレビを付けて見ているという、何とも奇妙な状況。


"はい、任せて下さい。徐々にそちらに持っていきます"

レポーターの力がみなぎる。


何でー!

司会者もゲストも目がキラキラしているように見えるのは気のせい?


"道明寺さん、よろしいですか?"

レポーターが挙手をするがなかなか西田さんの声がレポーターにかからない。


さっすが~。

西田さん。

邪な考えの人が分かるのね?


安心して見ていると、

"テレビ朝夕です。道明寺さんの帰国が伸びた原因は何か訳があったのでしょうか?"

別のレポーターが聞き始めてる。


つくしはまた身を乗り出す。


"はい、携帯電話のメール機能の搭載について、アメリカとも交渉しておりましたし、行ったり来たりとする手間を省いておりました"

"携帯電話の新機能の開発搭載は、急がずとも来年の春には出来たという話が、こちらマスコミに入って来ておりました"

このレポーターの返しに、

"はい、少しでも早くそして確実に帰国したかったからです"

そう言って、道明寺は優しく微笑んだ。

その瞬間今までにない位の大量の光りに包まれる。


ば、馬鹿!

今、そんな事を言って!

お母様も言っていらしたのに!

あたしが身動きとれなくなったらどうすんの?



道明寺がフラッシュの収まるのを待って次の言葉を発しようとすると、今まで黙っていたお母様が口を開いた。

"日本の国民の皆様に少しでも早くにこの新機能搭載の携帯を使用してもらいたいとの息子の思い。ただそれだけです"

そういうと秘書が出て来て、雛壇から2人を退場させようと促している。

道明寺がお母様を睨んでいるように見える。

さすがにカメラが何台もある中で争いは出来ない。

西田さんも出て来て道明寺に耳打ちする。

何を言ったんだろ?

素直に退場し始める。


レポーターの中川は退陣していく道明寺に

"4年後に、必ず迎えに来ますと宣言した女性の元に来たかったのですか?"

渾身の力を込めて叫ぶ。

道明寺はカメラに向いて、美しい笑みを浮かべた。















何で、笑っているのよ。

ここから出れなくなったらどうすんの?

彼女と仕事 15

会議の中身はCM発表の日付を決定するまで協議された。

今日の記者会見には発表する事となった。

「11月の初旬には発表されないといけません。1ヶ月を切りました」

楓はゆっくりと会議に参列する後援者たちを見渡す。

「クリスマス戦略でしかも、予約先行日の日にちも決めなくてはならないのだが」

楓に続き司も声を発した。

「予約出来る期間は、短期間にしますか?長期間にしますか?」

後援者となる企業関係者たちからも次々に声が上がる。

「花沢物産の花沢です。僕の意見を言わせて頂きたいのですが、良いですか?」

類が声を発した。

辺りを見渡し、了解を得たと判断して言葉を続けた。

「僕としては出来るだけ短い期間でお願いしたい。予約自体は長く期間を設定して良いが、ストラップをプレゼントする期間は短めで」

類の言葉に総二郎、あきらも続いた。



みんなやっぱり自身の分身ともいえる品を、少しでも他人に持たれるのはイヤなんだ…。


つくしは少し自身が発案したこの案を申し訳なく思った。


「あっ、牧野違うよ。たぶん勘違いしてる」

類がつくしにそっと伝える。

「その方が売れると思うんだよね」


つくしが他の二人を見ると、

「そうそう、一気に燃え上がる。お前らと一緒だろ?」

と西門さん。

「お前ら二人の結婚までのアシスタントだからな。何でも来いってな」

と美作さんも続く。


うん。

うん。

ありがとう。

ありがとう。

つくしは何度も頷いた。


「では私たちの意見を優先させて頂いて、先行予約の期間は一週間。その間のみストラップの付属を付ける事とする。良いですね、社長?」

司は楓を見た。

「良いでしょう。どれくらいの台数になるのか、おおよその計算は出来ているとはいえ未知数です。今まだ携帯電話の普及率が10%に届いていません。台数も8万台を突破したまでです。この数字がこの携帯の販売によって倍の数字に迫れるかということです」


「楓社長、来月の23日の祝日が金曜日になります。そこから30日までの7日間はいかがでしょう?」

つくしは配られた資料の中のカレンダーを見て楓に打診する。

「通信会社の方々はいかが?あまりにも予約日をクリスマスに近づければ、製造が追い付かないという事態に為りかねませんからね」

楓がつくしの言葉を受けて、企業関係者のひとりが、

「その一週間で予約の5割はいきますかな」

と発言した。それを皮切りに、いや3割だの、7割だのと賭け事のように数字が飛び交う。


つくしはまだカレンダーを見ていた。

4人でCMか~。

ノッポが4人

携帯電話の充電のマーク

縦に4本

11・11

「あっ、11月11日の日曜日にCM開始ではいかがですか?1111ですよ!時期的にも丁度良いかと!」

つくしは頬を少し紅潮させて周りを見る。


「他の案は無いですか?CM制作側から見て何か問題点がなければその方向で記者会見も進めますよ。よろしいですね」

楓が一同を見渡す。



「本当に凄いCMが出来ますよ!」

皆が口々に話す。

「折角なら紅一点で牧野さんも少し出演されてもよろしいのでは?」

「可愛らしいですからね~」

「良い画が撮れると思いますよ」

関係者からそんな声が聞こえ始めた。


なぬっ!

皆さん、何を血迷った事を…。

あたしなんかがあの中に混じったら、高級フレンチに運ばれてきた味噌汁になっちゃいますよー!

つくしがギョッとして目を開く。


「おっ、いいじゃねーか。あいつらも最初はオンナでも入れろって言ってたしな」

司がつくしを見る。

「それは認めれません」

楓が即座に返した。


ほらね。

そうだよねー。

ウンウン。


「なんでそうなるんだよ?!そうすりゃ、いろいろと手間が省けていいだろうに」

司が声を荒げる。

「何の手間ですか?そんな事をしてみなさい。牧野さんの自由が制限されるのですよ」

またもや司と楓が睨み合う。

「お、おい、司。今はいいだろうに、なっ?」

あきらが宥める。

つくしが楓の前に立ち、

「楓社長ありがとうございます。私にチャンスを頂いたと思ってしっかりとやり遂げます。楽しみにしていて下さい」

ニッコリと微笑んで頭を下げた。


お母様の言うとおり。

道明寺ったら、何を言ってんだろ?

あたしなんかが出たら、お茶の間が、何で?何で味噌汁が?ってなるでしょ。

ウンウン。


「その戦略、上手くいくことを願います」

楓がつくしに答える。



西田がマイクを持ち、

「メープルにて昼食の準備が整いました。よろしければ皆様お食事をお召しになられませんか?」


西田の言葉を皮切りに、楓が今日の会議はこれまでと終わりを宣言して会はお開きとなった。

「俺ら飯を取ろうとしてたら召集が掛かったからメープルに行くぞ」

あきらが司に伝える。

「俺はもう少しすると会見が始まるから、終わったら飯食うわ。牧野は腹減ってるか?」

「あたし朝ごはん遅かったからまだ大丈夫」

へへッっと笑った。

「んじゃな、お前ら。いろいろサンキューな。俺、コイツに話があるからじゃあな」

司がつくしを引っ張ってフロアを出ようとする。

「えっ、何々?ここじゃダメなの?」

「あぁ、ダメだな。秘密の話だからな」

「仕事のこと?」

「俺が記者会見で頑張れるかどうかがかかってる」

つくしがフロアの奥にある用具を仕舞う部屋を指差し、

「あの中、倉庫とは思えないくらいキレイだけどすぐに終わるならあそこでもいいんじゃない?」


二人のやり取りを聞いていた楓が、

「司の執務室があります。お茶でもそこでお飲みになって会見を待ちなさい。司さん、遅れることのないように」

そう言ってフロアを出て行った。











ホントだね。

司の母ちゃん、何かが少し変だね。

類が呟いた。







今日、お昼のワイドショーに司が出るけど、きっとお肌ツルツルだろうな

彼女と仕事 14

秘書の後ろから華奢な女性がひょこっと顔を出した。

顔はまだあどけなさを残しており、ハッとするような美人ではないが可愛らしく和むような顔立ち。薄く化粧が施されていて、控えめに微笑む姿は誰もが好感を抱くであろう雰囲気を醸し出していた。

「道明寺さん、こんにちは…」


華奢な女性がこのフロアに入って来た瞬間から、室内の寒々しい空気が一変し温かみを帯びてくる。


「お、お前…」

司が声を発すると同時に、

「遅くなってしまいました。株式会社ドットの牧野です。本日は新機能搭載の携帯電話の広告戦略についてのお話を進めているとのお話を今朝、楓社長より伺いました」

次の瞬間、司は楓をもの凄い勢いで睨んで、周りの人々は一瞬でまた身を固くする。

どんな嵐が吹くのかとジッと辺りを観察しているようだ。

その時、華奢な女性が司をジッと見つめたまま司と楓の側まで近寄り、

「まだ、会議は終わっていないですよね?私からもこの広告戦略についての補足をさせていただきたいんですけど、よろしいですか?道明寺支社長」

「な?!さっきから何言って…」

「よろしいですね?」

あの冷眼と呼ばれる御曹司、道明寺司を物腰柔らかい声で華奢な若い女性が押さえ込んでいる。

女性嫌いで有名な彼をだ。

楓社長を見ると、口角がほんの少し上がっているように見える。

ここに集まった企業戦士たちはこの3人を固唾を飲んで見守った。





「まず、道明寺支社長のCMへの起用ですが…」

つくしが話始めると司が直ぐさま話を被せてきた。

「お前、まさか了解するって…イッ…タ…」

何やら小競り合いが始まり、小声で言い争う。

"小指をわざと狙って踏んだのか?"

"うるさいわね!少し黙っててよ。仕事で来たのよ。仕事で"

"何の仕事だよ?"

つくしは司を睨み付ける。

"あんたの好きにはさせないから。いい?好き勝手にしようだなんて冗談じゃないわ!自分の撒いた種ぐらいしっかりと刈り取りなさいよ!"

いきなりキレ始めたつくしに、司は全く訳が解らず唖然とした。

つくしはフンッと反対に顔を向ける。

司はそれを見て、ドカッと椅子に座った。

楓は二人の姿を見た後にゆっくりと椅子に腰を下ろした。フーッと息を吐く。


今度はハッキリとフロア全体に聞こえるようにつくしは声を発した。

「広告戦略に関しまして、道明寺支社長だけでなくもとよりインパクトとを、と皆さんお考えではありませんか?」

その言葉にフロア全体がざわつく。


新人のアイドルとの共演。


少し胸元を開けた衣装。


女性に囲まれたハーレム。


な、何か凄いこと言い始めてきたけど…

皆さん、そういうのがお好きなの?

隣の道明寺を見ると、眉間に皺がより般若のようになってきた…

かなり我慢の限界かな…


「道明寺支社長のご友人たちは皆さんもご存じあげていることと思いますが、彼らは中学、高校とアイドル並みのファンがおります。ここに来る以前に彼らの秘書に話を通してもらいました。世間で言う"F4"と呼ばれている彼らが揃って広告塔になる。しかも、CMや各紙に掲載されるときに発生する契約金などは発生しません」

つくしの言葉にフロアがどよめきに包まれる。

その時西田が、つくしに近づき何やら耳打ちする。

つくしは驚いて顔を上げた。

「申し訳ありません。3人いらっしゃる内のお1人と未だに連絡が取れないとのこと。暫くお待ち下さい」

つくしは携帯電話を持ち、フロアから一旦席を外した。

フロアの奥に用具などを納めているエリアがある。

つくしは中に入ると鍵を掛けた。


どこに行っちゃんたんだろ?

心配しながら番号を押してみる。

どこかに行くなら携帯電話持っていくよね?


暫くコールする。


"もしもし、どうした?急用でなければ、メールで…"

「良かった~。さっきから西門さんのお邸に電話いれてるけど、御弟子さんたちがどちらに行かれたのか姿が見えないって言ってって」

"あぁ、ちょっと蔵の中にいてな。携帯も部屋に置いてから蔵に入ったからな。弟子たちがバタバタしてたのはそれでか…"

「じゃあ、良かったわ。今これから時間あるわね?御弟子さんたちから聞いてるもの」

"何だよ"

「こっちも急いでいるから、単刀直入に言うね。携帯電話の広告戦略はF4で行うことが決まりました。てか、決めました」

"はあぁー?俺もか?!!何でだよ、やるなら司だけでいいだろが?!"

「男ならつべこべ言ってんじゃないわよ!!

あんたらのせいで、こっちはかかなくてもいい恥を散々かかされたんだからね!!」

"何だよ、恥って…"

「あんなの公開プレーよ!公開プレー!!って、何言わすの!!兎に角、道明寺だけでなくあんたらも一緒に広告塔になる。いろんなスポンサーがらみで仕事だって貰うんでしょ?親友のために男なら一肌脱ぎなさいよね!

類と美作さんもこっちに来るから、頼んだわよー!!!」


電話を切る。

よし、あともう一つ。


つくしは扉を開けて、フロアに戻る。


「皆さん、お待たせしました」


お母様と西田さんは相変わらずの鉄仮面。

道明寺と秘書の東野さんは俯いている。

道明寺なんか額に手を当てている。

心配なんだ……。

企業戦士たちはというと不安、困惑といった顔をしている人や、こちらをチラチラ見てこそこそと話し出すものまでいる。


あっー!

そうだよ。

そうだよね。

本当にF3を呼べるか不安だよね。

小娘が、呼べるのかってね。

ウンウン。

しかも契約金が要らないなんてね。

アイドル頼んだら億の金が動くもんね。

そうそう。


「皆さん、私英徳大学にまだ在籍しておりまして、こちらの道明寺支社長や他のお三方の高校からのただの後輩になります。キチンと連絡先も知れているものです。ご安心下さい。連絡が取れましたので、もう暫くするとこちらに到着するかと思われます」

「ただの後輩ってなん…」

つくしの言葉に司が反応するが、急かさずつくしが司を睨んで応戦する。

「そ・れ・とですね。クリスマス前に予約を取りましてですね…」

何やら鉛筆を持ち紙に何やら書いている。

「ちょっとお待ち下さい…。今朝楓社長より…お話があって…準備が…整って…おらず…。」

5、6分はかかっている。

その間、少し。もう少しお待ち下さいと何度か繰り返していた。

「出来た!!」

つくしがパッと顔を上げた。

「西田さん、出来ました。スミマセンこれをスクリーンに写せますか?」

西田はつくしから紙を受け取るとそのままビデオカメラに収めた。

暫くすると会議室の巨大スクリーンに可愛らしい4人の男の子の絵が写し出された。


くるくるテンパの子。

サラサラ髪で目元が優しい子。

黒髪で前髪を分けている子。

少しロン毛にしている子。


司は目を点にした。

つくしを見る。

つくしはかなりのドヤ顔だ。


「これをマスコットにして携帯の購入予約者に限定プレゼントするんです。期間を決めて限定プレミアを付けます。1台に付き1個として行います」

周りを見る。

1人が挙手をする。

どうぞ、とつくしが会釈をして発言を促す。

「これは、その、道明寺さんたちをモチーフしたものですか?」

「そうです。ミニF4ですね。大きさは3センチから5センチほどを予定してます」

また、別の人が挙手をする。

「もう少し大きなぬいぐるみではダメなのですか?」

周りの人たちも大きく息を頷く。

「ダメなんですよ。私が来る前に携帯電話の改善点が報告に上がっているように思うのですが」

一同を見渡す。皆の顔を見ると一応に少し頷く。

「キーホルダーですよ。皆さんも小学生の時にランドセルに沢山付けた思い出ってないですか?」

一呼吸を置いて

「携帯電話に付けるんです。皆さん同じようなモノを持つようになるでしょ?これから、この携帯電話は売れるんですから!」

つくしはニッコリ微笑んだ。

「ここに上がってくるエレベーターの中で道明寺さんの秘書の方から、穴を作れても凄く小さく紐状のモノしか通せないほどになるかも、との報告を受けました。キーホルダーと言うよりストラップですね。なので商品自体小さくなります」

「別でぬいぐるみも作成して、限定で販売してもいいのでは」

この声に、周りもその方が売れるなどと言い始めた。

「それはダメです。彼らは不必要に自身の分身と判るもので、抱きしめたりできるくらいの大きさのモノは拒否するはずです。ですよね?道明寺支社長?」

司は少し青筋を浮かべている。

「3センチだ。それ以上は認めねー。予約販売のみの限定だからな」


司はつくしを見た。

凄く嬉しそうだ。

しゃーねーな…。


西田が司に近づき耳打ちする。


司がフロア全体に届くよう声を張り上げた。

「この日本の将来をも変えるであろうプロジェクトに賛同協力してくださる3人が到着しました」










扉の向こう側にF3が笑って立っていた。

「強引だね」

「貸しだぞ」

「やってくれるわ」








うん!

ありがとう。

ありがとう。