つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

悪友と親友 7

桜子が静かにソファーに腰掛けた。

「何か、牧野ギャーギャー言ってる」

類はソファーに寝転びながら、片目を薄く開けて呟く。

「元気が出て良かったですわ。あれでこそ、牧野つくしですもの」


「類さん、今日も先輩のところで手伝って来たんですか?」

「うん、途中でケーキ買ってきて、また少し手伝った。何かパソコンに詳しい人が暫く休んでいるとかでさ。プログラム作るのがね。

進は覚えが速いよ。目がキラキラしているもん」

類はクスッと笑って

「牧野は手書きの時代は終わるのかって、嘆いている」

「先輩らしいですわね」

「うん、そうだね」

ビー玉の瞳が煌めく。




「ピンクの可愛いじゃん」

総二郎はそう言いながら優紀の隣に座る。


「やっと短大に入ってから自分の携帯持ったんですよ。前のだって春に買い換えたばかりだったのに」

「そう言うなって優紀ちゃん。牧野も大学に仕事にで連絡取りづらいだろ?」

「そうですけど…」

「まっ、いろいろ人助けだと思ってさ」

とウインクする。

「あっ、あたしは番号も変わってないから困らないですけど、西門さんは困るんじゃないですか?」

いろいろな人に教えないとでしょうからと言いながら横を向いた。

一瞬、総二郎の目が細くなる。


「優紀ちゃんは鋭いねー。大丈夫、これは

2台目にするつもり。超プライベート用ってことで、これが俺のアドレス」

「えっ?」

そう言いながら優紀の携帯を取り

「登録完了したから」

そう言いながら優紀に携帯を返した。


暫くみんなでアドレスの交換会が行われた。

「牧野、アドレス初期のでいいのか?」

美作さんが聞いてくる。


「あっ、うん。いいかな」

あたし以外は変えたみたい。

『tukasa-love』にしないのかと西門さん。

馬鹿言ってんじゃないよ。

面倒だしコレでいい。ていうのは本当はウソ。アドレスこっちが変えちゃったらアイツからのメールがあたしに届かないでしょ。

それくらいはあたしにだって分かるよ。

だからさ。


「俺たちのアドレスは会社のパソコンからでも送っておくわ」

そう言って、あきらは一人一人に再度確認した。


試しにメールを送ってみようかと西門さん。


ピロピロピロリン


優紀は辺りをキョロキョロするが自身の携帯から鳴っているのを確認すると、

「試運転成功です」

と優紀は自身の携帯画面を総二郎に見せた。

「良かったよ。それで」

返事はどうする?って聞いている。

優紀は携帯を弄り始めた。

『時間があれば』そう打ち込み返した。

ふぅーと大きく息を吐いてから、自嘲気味に笑って「まいった…」と小さく呟いた。


「つくしもメール送ってみたら?」

優紀が言って、西門さんが後に続く。

「そうだ、牧野も送ってみろよ」

道明寺~、さみしいよ~、逢いたいよ~

とか今日の乙女なお前なら送れるだろ!って、喧嘩腰の言い方。何か機嫌悪いのは気のせい?

「はぁ?!そんなの送れるか!」

こっちまで、喧嘩腰になる。

優紀が間に入る。

「試運転って考えて何か送ってみたら?」

「…そ、そうだね」

今、電源が入ってなくても、ONになればその時点でメールが伝わるし、2週間は通信社の方でデータを保存しておくらしい。


『みんなで今日うちに集まって飲んでます。

久しぶりにみんなが勢揃い。楽しいよ~。

道明寺も来てよ』


うん。よし。送信ボタンを押す。

アイツが見たらクッソーってなって、早く帰って来る気が起きないかな。

チョッとだけイジワルしてる。


だってそうでしょ?

携帯電話だけ寄越して連絡はなし。

今までは普通なら2日に一回、もしくは3日に一回は電話があった。石油事業の契約がらみで、中東に行ってるときこそ連絡が入らない時があったけど、事前にどのくらいの期間連絡が取れなくなるか、事前に伝えてきてくれてた。それがここ1ヶ月あたりは全く連絡がない。

たまにはあたしから連絡寄越せっていう事?

それで、この携帯?

回りくどいことしてさ、何なのよ!


はぁー、ホントにあたしって可愛くない。

どうしてこんな考えに行っちゃうんだろ…。

西門さんの言うとおり"さみしい、逢いたい"って文字ですらも送れないんだもんね…。








類が見たい番組があると言ってテレビを付ける。

丁度9時前。各局数分ニュースを報道する時間帯だ。


「つくし、つくし早く来て、いいから早く!!」

「先輩、早く!!」

滋と桜子が同時に叫ぶ。



空いた皿やグラスなどを優紀と一緒にキッチンに運んでいたつくしは、慌ててテレビの前に来た。


テレビから特徴的な髪型をした男が画面いっぱいに映っている。


『……さん、新しい携帯電話サービスの完成が間近で、その完成と共に日本への帰国が確実となるというお話が聞こえて来てますが、真意のほどをお聞かせください。』

『現在、日本の個人の携帯電話からアメリカや、世界各国に直接アクセスできるシステムや、パソコンへのメールのアクセスなどに関する業務提携や規約などの話し合いが、新しい携帯電話の開発と平行して行われてます。

出来ればクリスマス前には完成に漕ぎ着け、皆様に新しい通信システムの世界を体験してもらいたいものです』

テレビの中にいる男は抑揚を抑え淡々とテレビカメラに向かって答えている。


『完成間近となると、クリスマス前には帰国することになるんでしょうか?』

女性リポーターは声が少し上擦っているように感じる。

『是非ともそうしたいものです』

そう言うと、口角だけを少しあげ、目を細める。軽く手を挙げてから颯爽と歩き始めると、四方をSPたちが素早く取囲み社内に入っていく様子が収められている。

スタジオに画面が切り替わる。

スタジオの女性アナウンサーは顔を少し赤らめ

『時代の寵児、または天授の偉才と称されらる道明寺司さんのコメントです』

『いやー、何と言いますか、VTRの映像からも彼の持つオーラが感じられますね。男性の私からみても惚れ惚れします…』



画面を見ながらつくしは体が固まったように動かない。

今、帰って来る的な発言したよね。

あたし、聞き間違いじゃないよね…。


「「…つくし、つくし」」「…先輩」

「あっ、ははっ…。今、戻れるって…言ってたよね」

「うん、うん。言ってたよ。言ってたよ。つくし」

つくしはペタんとフローリングの床に座り込んだ。







「スゲー、超タイムリーな話題じゃん」

と総二郎は携帯電話をヒラヒラさせた。

×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。