つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

告白と恋情 8

つくしはリビングから寝室へと続く廊下のちょうど背の高さにある明かり取り用の窓のブラインドを少し開ける。


司からここに越して来てから呉々も窓を全開に開けっ放しなどにしないよう再三口を酸っぱくして言われてる。

ましてや夜は厳禁だ。

ボロアパートの方が自身のセキュリティが低かった気がする。とつくしは日々思うのである。


5階建ての最上階につくしの住まい(週の半分は一階にいる家族と一緒にいることが多い。司が一時帰国した時や、友達が来たとき用)

がある。


寝室に繋がるこの廊下の直下にこのマンションのエントランスがある。


つくしは少しだけ開けたブラインドの隙間から真下を覗いた。

少し開けたブラインドから光が漏れたのがわかったのか、SPたちが一瞬こちらに目線を動かす。


あっ、斎藤さんだ。


少し目線が合ったように感じたつくしは、ペコっと会釈すると斎藤は背筋を正しお辞儀を返した。


ホントだ~。


ずっとここにいたのかな~?


は、早くしなきゃ!






司と連れだって玄関を出るとSPが2人待機して待っていた。


「スミマセン、遅くなりました!」


つくしは90°まで腰を曲げお辞儀をする。


「だから、早くしろって言ってんだよ!」

「はぁ?うっさいわねー!最初からそう言っておけば良かったでしょ?」

「最初から言っておいて、素直に言うこと聞くんか?!」

「聞くか聞かないか、言わなきゃわかんないでしょ!」

ブツブツ…

ガミガミ…


エレベーターに乗るまでこの調子だ。


SPのうちの1人はつくしと司が連れ立って歩く姿を見るのは初めてである。


暗黙のルールがあり、つくしと司が2人の時はエレベーターが閉まるのを確認してから隣のエレベーターを使用するか、なければすぐ近くにある非常口の階段をひたすらかけ走るかのどちらかとなるのだ。


以前、司がここを訪れた時に一緒に乗り込んでしまったとき、司があまりにもベタベタとつくしに纏い付くのを目の当たりにし、痴漢行為になるのでは?と思うほどであったこと。況してやその都度、自分等の主である司がつくしに殴る蹴るの行為を受けるのを黙認するだけでなく、ポーカーフェイスを保つのはあまりにも精神的、体力的にも辛いためそうすることが暗黙のルールとなったのだ。


そのため、2人が揃ってこのマンションを使用する時(片手で数えるほどだが)はその中でも若手が抜擢されることになるのだ。


「はぁ、はぁ、喧嘩してましたけど、大丈夫なんでしょうか?」

「はぁ、はぁ、言い争っているようで、小指だけ、絡ませて歩いていらしたから、はあ、はあ、何時もの事だ。心配ない」



2人が階段をかけ降りると丁度エレベーターが開いた。


2人がエレベーターの両脇に立つ。

エレベーターから降りてきた司はつくしの腰に手を添えており、つくしもまた司のジャケットの裾をちょこんと握り締めていた。




「ママたち寝てるかな?」

「これからいってきますって、言ってくるのか?」

「こんな遅くに男と出かけるのを親に言いに行けるほどあたしの神経図太くないんだけど」

「くっくっ。そう、不貞腐れるな。ずっと此まで離れていたんだ。一日中ずっとお前といたい。いいだろ?」


司がそう言いながらつくしの顔に近づいたと思ったら、

「ば、馬鹿、ひ、人がいるのを忘れてないでしょーね」

そう言いながら、司の顔をグイッと押し返している。


「SPは気にすんなって言ってんだろ?」

「はぁ?あんたって、毎度毎度。はぁー、自分の欲望をさらけ出す事を恥ずかしいとか無いわけ?あたしは全うな神経の持ち主だし、SPさんたちだって人のイチャイチャなんて見るに耐えないわよ」


つくしが、急に立ち止まった。

「すみませんでした。えっと、江原さんとあの、そちらの方、お会いするのは初めてかと思うのですが?」


つくしが、一番の新人に手のひらを向け、ニッコリと微笑んだ。


「わたし、牧野つくしと言います。よろしくお願いいたします」


つくしが、会釈する。



司がはぁー、と盛大な溜め息をして、新人SPに目で合図する。


「私、真壁と申します。どうぞ宜しくお願いいたします」


少し顔を赤らめ真壁は右手を差し出した。


当然、司のパンチが飛んでくる訳で、そうなるとつくしが怒る訳で、エントランスで口論?乱闘?になりそうなのを主任の三沢が止める。


「牧野様、御両親様がご心配されるといけませんので。ここはひとつ」

三沢が頭を下げる。


「ううっ、すみませんでした。もう!ただの挨拶くらいでいちいち目くじら立てないでよね…。ブツブツ……」

「おい、三沢!あの新人によーく言っておけ!」









警護対象者2名がリムジンに乗り込み発進するのを見届けた新人の真壁は直ぐ様後ろの黒塗りの警護車に乗り込んだ。


「先輩、握手をしようとするなと教えて下さいよ」

司に殴られた左頬を擦った。


「司様も本気で殴ってないだろ?」

「えぇっ?本気でないんですか?」

「本気だったら恐らく殺されているぞ。それにこうして立っていられるだろ?」

「……」

「それに、牧野様の握手を分かっていたとしても断れるか?知らない方が変な動きにならなくて良いんだよ」

「そうですね…」

「今の一場面で2人の関係がわかるだろう?」






アメリカでの司しか知らない真壁は皆が口にする"牧野様神話"を目の当たりにして伝説は本当だったと。都市伝説ではなかったと痛感した。





司様のその他大勢の女性に対する基本の行動の真逆の行動を取るという(それはそれは見ているのが恥ずかしくなるほどの)、司様の人間らしい姿が拝めるという都市伝説。


①女性に触る(自分から)

②女性と話す(自分から)

③女性に笑いかける(自分から)

④女性に触られる(殴られても怒らない)

⑤嫉妬する(ほんの些細な事でも)






牧野様、末永くお仕えいたします。

新人真壁は心に今日の出来事を刻み込んだ。

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