つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

彼女と仕事 5

邸の使用人が一斉に頭を下げてリムジンを見送る。

リムジンの前後には、黒塗りの護衛車が連隊を組んで走る。


邸を出て暫くすると、同じように連隊を組んで走るリムジンとすれ違う。


お帰りになられたようだ。


司様を見る。

全くお気付きになってない。

先程から何かを思い出しているのだろう。(想像がつくのが恐ろしいが)ニヤニヤして全くもって締まりがない。

今のお顔を鏡で見て頂きたい程だ。

このお顔で社に入られたら大変だ。

受付を通り過ぎるだけで、あちこちから黄色い悲鳴が上がることは間違いない。

それはそれで機嫌が悪くなる。

このままなら、この笑顔が2時間後には凍り付くように冷たい表情になるだろう。

天国から地獄となると落差が大きすぎる。

当初は司様の怒りを一身に受ける覚悟をしていたが、恐らく相当なものになると思われる。

牧野様がクッションとなるにしてもそれはそれでお可哀想だ。

あの華奢な身体に全ての責めを任せるのは不憫というもの。


どうしたものか。

敏腕秘書西田は考えを張り巡らす。


最早、今の現状をここで話しておこうか。

少しばかりの打開策を提案して措くのもひとつ。昨日司様から提案のあった携帯電話の改良点。


これだ!


上手く話さねばならない。

でもこれで、このニヤニヤ顔も少しは引き締まるというものだ。



西田は1ヶ月前のアメリカでの奮闘を思い起こす。












「くそっ、何でここに来て上手くいかねぇんだよ!モノもまだできねぇって、どうゆう事だ!西田!」

「申し訳ありません。今暫く」

下げた頭のすぐ側を頭位の大きさのモノが飛んでいくのが横目で見えた。

ゴオォォン、ガシャーン。

明王朝時代の七官青磁花瓶が壁にぶつかり無惨な姿で床にころがった。

中国の龍泉窯で焼成かれた美しい青磁。

以前ペアだったのだか、半年も前か司様によって破壊された残った片割れ。

値段は2つで500万位か。司様の御側に置かれる花瓶たちはこのお値段程のモノでないと側には置いとけない。

以前よりはモノに当たることも少なくはなったのだが。

「司様、ジムでのトレーニングを一時間後に入れてありますので」

「クソッタレが!!!」

罵声を浴びせ、オーダーメイドの上質なスーツの上着を机に叩きつけ、執務室を出ていかれた。


衛星から電波を受信発信するからアメリカのNASA(アメリカ航空宇宙局)に要請と承諾を得る。またDIA(アメリカ国防情報局)やNSF(全米科学財団)にも承諾を得た。

以外とこういったトップはわりと承諾を得やすい。

一番面倒なのは地上で管理できる運営会社と話を着けること。

なかなか賛同してくれる企業が現れない。2つ3つでは話が無くなる可能性がある。せめて10社に届かねば。

道明寺がニューヨークに本社を移したと言っても所詮日系企業だ。

まだ、アジア軽視の考えが末端に行くほど強くなる。

日本が世界で最初に携帯電話のメールシステムを導入するのがやはり面白くないのか、上手くいかない。

更には携帯電話を作るのに日本だけでなく安価で部品を製作できる第三国が必要になる。今回発注していた中国の会社は、元々美作様の取引先の下請けになる。

ところが、話を聞けば自分のとこで作製せずにマレーシアで工場を造ってそこで作製するようだ。

総務省の認可もこのままなら、あと3ヶ月もかかるとの事だ。

まぁ、これは司様が直接電話で

「チンチラ法律の話をしてんじゃねー。こっちはNASAやDIAに話が通るようにちゃんと熟議してんだ。寝ずに作りやがれ!」

あんまり官僚の方々の顰蹙を買うと後々厄介だ。

総務省の事務次官は平山郁男画伯に憔悴しているとのこと。確か青池様の所有のマンションに平山画伯の息子夫妻がお住まいになっているとか。

青池様に頑張ってもらいましょうか。

美作様の第二秘書は確か、マレーシアのM・Cカンパニーの秘書と恋仲になるとかならないとか。上手く焚き付けて早急に美作様自身にも動いて頂こう。

あちらの人は納期より早く完成させるという仕事の仕方はしないものだ。何か旨いモノがなければ。

美作様にお任せしよう。


司様が数少ない心の内をお話し出来るご友人に電話を掛けていられるのを知っております。

仕事の依頼だけではない話をしたのでしょう。少しは心が落ち着かれたのか窓に映る自身の姿を見て

"牧野が喜ぶ顔が見たい"

"こんなダセー姿をアイツには見せらんねー"

自身の姿を見て笑っていられる。

牧野様のお声も暫くはお聞きになってない様子。

司様は何か考えることがあるのだろうか。

この商談が纏まるまで、牧野様にご連絡を取らないおつもりか。

精神的にも参っているのが判る。

怒鳴ったりするのはまだいい方だ。

自分の姿を見て自嘲するとは、余程堪えているのだろう。

ならば、少しあのお方のお力を少しお借りする形になるが今は仕方あるまい。

どちらにせよ、司様にとっては最良の一手になるはず。

日本が世界に先駆けて完成させて世界を牽引していく事が今は最重要だ。










「いいでしょう。彼に話をしておきましょう。今はまだ、大手ではないが頭角を表すチャンスを待っているかもしれません。ですが西田、今回の件で動かなくてもいい人たちまで動かすのです。それなりの出費があります。司にも其なりの代償は課せますよ」

「……」

無言で頭を下げる。











「司様、本日NYの不動産王のジョン・T・ウィルソン氏との会食が入りました。もしかすると此が起死回生のチャンスかと」

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