つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

彼女と仕事 22

「もしもし、つくし」

"どうしたの?"

「何か、桜子ちゃんと滋さんから全然繋がらないって、連絡入ったからさ」


松岡優紀はベッドに横になりながら親友のつくしに電話を入れている。


"あっ、ごめんね…。相変わらずの充電切れでして…。そういえば、メール入っていたなって思ってONのしたら優紀からの電話って訳でさ"

「そっか。今、どこ?」

"自分の部屋?でいいのかな。何か、家族がいる1階が家って感じだけど、5階のこのエリアは広いけど、部屋って感覚なんだよね"

「いいんじゃない?その感覚は間違ってないよ。だって、あそこ全部つくしのマンションじゃん」

おどけたように言った。


"もう、優紀ー?クスクス。何かさー、アイツが帰って来てからまだ3日なのに何ヵ月も一緒にいる気がするんだけど"

「それだけ、ラブラブだったって事だ~」

"はっ?な、何言ってんの!もう…"

「いいじゃない、今まで普通に1日デートとかほとんどないでしょ?付き合ってる期間は長いけど、会った回数なんて1ヶ月分あるの?」

"そうなのよ。最初の1年、2年なんか合わせても7回だからねー。3年目の秋からようやく2ヶ月に1回とかだしね"


「離れていても心は離れずか」

天井をじっと見つめて話す。


"そうなの?"

「そうでしょ。久しぶりなのにそれを感じさせない。やっぱり好きだなって思っちゃう。でしょ?」

"うーん、まぁ、ねぇ、そうなるかな~?"

「何よー、もう、あー、羨ましい。幸せ分けてよ」

そう言いながら、ガバッと身体を起こす。


"何かあったの?"

「西門さんと食事に行ったけど、途中からまずい所でご飯食べたな~って思ったんだよね」

"まずい所って?"

「無性に貝が食べたくて貝料理のお店にしたんだけどさ」

"ウンウン、好きだもんね。貝"

「うん、貝って何かグロテスクでぬめっていて、何かさ、その」

"うん、ちょっとね。言いたいことはわかった"

ぷーっぷっぷっ。

優紀は笑いを堪える。


"何よ~"

「いやさ、つくしも大人になったなってさ」


ぶっ、

ふはは、

あはははは。


二人同時に吹き出す。


"もう、それで?"

「仕事の事を真剣に聞いてくれた。嬉しかった。どんどん話してたら桜子ちゃんがあたしに言ってくれた、プロとしてアドバイザーに将来なってほしいって事まで言っちゃったんだよね」

"西門さん何て?"

「何も言わないで笑ってくれた。目は真剣だった」

"うん"

「わたしは、今は自分が選んだ道をしっかり進みたいって思って、気持ちを伝えたんだ。西門さん、最初少しびっくりしてたけど、頷いてくれた」

"良かったじゃん。優紀の仕事もお茶の仕事も全然違うけどさ、相手を思いやったり心に触れたりするのは同じたよ"

「うん、西門さんもそう言ってくれたんだ」

"で、どうなった?"

「何が?」

"その、アレよ。アレ。あー、恥ずかしい。言うね。お持ち帰られた?"

「ううん、送られて帰った」

"うそ?!"

「ホント!」

"付き合ってとかは?"

「そういう会話は無し」

"桜子や滋さんにも話した?"

「桜子ちゃんが電話をくれた時に話したら、仕事と家庭どっちか一つ選べってなるかもですよって言われた。西門さん、本気ですよって。貝料理食べてサヨナラ、また明日って、どんだけ欲求を押さえたことかって言ってたけど、そう思ってていいと思う?」

"西門さんの全てを知ってるわけじゃ無いけど、ここ最近は女の人と一緒にいるとこ見ないし、聞かないよ。えっー、優紀、現実になるかもだよ。桜子もそう言ってる事だし"

「わたしはまだ、付き合ってもいないんだよ。わたしの話はおしまい。それよりもプロポーズされて二人きりの1日を過ごせた感想は?」

"えっ、何が?プロポーズ?"

つくしの言葉にベッドから立ち上がる優紀。

「つくし、プロポーズされたでしょ?土曜日に。みんなのいる前で。公開プロポーズ!!」

"公開?また公開されんの?"

「えっ、何か公開されたの?」

"あっ、イヤね。ちょっとね。てっ、えっ?!アレって、プロポーズなの?道明寺の願望とかでなくて?決定事項なの?"

「そうだよ!つくし、道明寺さんがつくしに伝えた後、お帰り、お帰りってつくしが言って、そしたらさ~、道明寺さんが抱きしめてさ~、結構長々抱きしめ合ってたよ。覚えているでしょ?こっちが恥ずかしくなるよ」


"………"


「つくし、ちょっと、大丈夫?」

突然黙ったつくしに優紀が焦る。


"ホントにホント?"

「だから、そうだって。あの飲んだ後に滋さんと帰ったんだけど、滋さんも7月に結婚式って言ってたし、西門さんに日曜日に会った時にも確認したら7月にあるってはっきり言ってたよ。つくしも道明寺さんの話聞いてたでしょ?」


"………"

「つくし、つくし、大丈夫?」

"ちょっと頭の中身整理してくるね。悪いけど、桜子と滋さんと類につくしは大丈夫ってメール送っておいて。類のとこ分かんなかったら桜子に伝えて貰って"

「う、うん。わかったよ」

"ごめん、お願いね"



















優紀ちゃんから食事に誘われた。

断る理由は特に無し。

というか、非常にラッキー。

今まで自分からガツガツ行ったことがないから、軽くあしらわれると、どうしたらいいのか全く分かんね。


自慢のハーレーに股がって後ろに乗せるのも考えたが、手でも怪我をしたら優紀ちゃんが仕事が出来なくなるとか、思っちまった。


そのなんだ、あれだけ頑張って取った資格だしな。

今、必死で技術を身につける時期なんだって言ってたし。

休みのごとに研修があって行けるとこは行かないとなんだって、笑ってたな。

お稽古とかにも顔を出したいけど、まだ難しいって。


「どう仕事。半年たったけど、慣れてきた?」

「凄く大変です。わたしって、もともとそんなに器用じゃないから仕事も遅いし、対応もキチンと出来ているか疑問です」

「そうか。優紀ちゃんが研修の時に俺に付いてくれたろ?知っているからだけじゃない、何と云うか安心感みたいなの感じたけど。そうゆう空気感も大切だと思うけどな」

「ありがとうございます。でも、やっぱり技術があってこそですよ」

優紀は目の前の刺身に軽く醤油を付けて、美味しそうに口に運んでいる。


で、どうしたらいいんだ?

話だけして終わり、送るがいいのか?


目の前に蠢いている食材に目を向ける。


誘っているのか?

これでホテルに誘うと、遊んでいるとかと思うのか?


くそっー、司の事を馬鹿にできねぇぜよ。

一般でいうとこの普通ってのが一番わかんねぇよ。


「西門さん、あれ、美味しそうですよね」

隣を見ると目がキラキラしている。

「そ、そうだよね。コリコリしているしね」


目の前にミル貝とアワビが丁度隣り合わせで蠢いてる。

俺にはもはや、男性器と女性器にしか見えないのだが…。


ミル貝の水菅と呼ばれている部分が伸びてアワビにくっ付きそう!

チラッと隣の男性を見る。あちらもカップル。

向こうもこちらを見た。

二人とも目が合うと、すっと正面を向く。


ヤツも同じ事を思ったな。

目を見れば解る。


それで興奮するって、中学生かって一人ツッコミ。


「アワビとミル貝、どっちが好き?」


もっと、気の利いた質問できなかったかー?


「わたしですか?みんなアワビって言うんでしょうけど、わたしは断然ミル貝です。あの先っぽと、中身の食感とか絶妙に違うから好きですね」

また、目がキラキラしてるよ。

コメントが卑猥と思うこと自体、中学生だっちゅーの!

「西門さんは、どっちですか?」

「お、俺?!」

「どうしたんですか?大きな声出して?」

周りを見ると皆が一斉に一瞬だけこちらを見るが、また、すぐに目をそらす。

お客の層が只のカップルだけでないと云うのは何となく分かる。

必要以上にくっついている。

貝でみんな欲情しているのか?

「ごめん、俺はアワビ」

優紀ちゃんは笑ってミル貝の水管の焼き物をオーダーした。


「桜子ちゃんが、出産が終わったら自身で事業を立ち上げるって言っているんですよ。わたしの資格と技術があるとプロからのアドバイザーとなっていいんだとか。」

「アイツは美容関係の仕事を立ち上げるって言ってたな。出産で予定が狂ったとか」

「でも、そうでもないみたいですよ。そのお陰で益々事業の幅が広がるって言ってます」

「優紀ちゃんの職業もその一つ?になるの?」

「桜子ちゃんが云うにはトータルボディーコーディネートだそうですよ」

冷酒に口を付ける。

「わたしも技術を磨いて手伝いたいって思ったんですよ」

凄く綺麗な瞳をしている。

この瞳を汚したり、この強い思いを無下に摘み取ってはいけない。


彼女の生きる道も認めなくては。



優紀ちゃんが俺に仕事を頑張りたいって言ってきた。


彼女の言おとしていることが何となくわかったよ。











それでもいいなら向かってこい!


だろ?

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