つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

願い事 5

「何か、俺は夢を見ているのか?」

道明寺が食べ物を、目の前にしてボソッと呟いている。

可笑しくて堪らない。


大皿で盛り付けられている刺身の数々

分厚いカツに大きめのエビフライ

鮭の焼き物

茶碗蒸し

のっぺと云われる煮物

菊の和え物

イカの塩辛

山盛りの枝豆

カボチャのサラダ

アサリの味噌汁

松茸ご飯

漬け物の盛り合わせ


「おばあちゃんの家だからね」

そう言って、刺身に手を伸ばす。


「警護の人たちも順番で食って貰えてば、つくし」

おばあちゃんがこそっと言ってきた。

「うん、そう思ってる。おばあちゃんからも言ったら道明寺も聞くんじゃない?」


おばあちゃんが、みんなに新潟の食べ物を食べて欲しいと道明寺に言っている。


「アイツが作った食べ物を食べさせるのは気が引け…」

アイツが言い終わらないうちに、

「道明寺!おばあちゃんが作ったお芋をたべて貰おう!」

被せて話した。


危ない、危ない。


あたしの手料理(切って、味付けを教えて貰って、砂糖と味醂と醤油を入れただけ)を食べさせれないなんて事をおばあちゃんに言ったら、器の小さい男だって言われて、また、目が三角になったら大変だよ。


渋々承諾して、SPさんも2名づつ食べることになった。

この旅の間だけだと言っていたけど。

道明寺も凄くイヤな顔をしている訳ではない。


新潟のお刺身は割と大きめに切り分けられている。

日本海に近いだけあって、新鮮。弥彦山を降りれば日本海だもんね。

おばあちゃんの家に来ると、必ず仕出し屋さんに盛り合わせを造ってもらう。

そして、焼き鮭。

幅が5センチほどの大きさで切り分けられていて、蒸し焼きにされている。少しお醤油を垂らして食べると堪らないの。

ここの茶碗蒸しも、大好き。

田舎風なのか、具材が沢山入っていて少し甘めなんだ。

子供の時に来ると必ずおばあちゃんが仕出し屋さんに注文してくれてる。

のっぺはさっきおばあちゃんとママの3人で作った。

里芋、人参、大根(全部おばあちゃんが作った野菜)を長細く切る。

こんにゃく、竹輪、蒲鉾、干し椎茸も同様に細長く切って、銀杏にえのき茸やなめこ等を加える。

出汁が出るように干し貝柱や海老などを加え、最後にイクラを入れる。

これ、ポイント。

菊も"かきのもと"と言って、新潟県民は結構皆好き。

あっ、懐かしい~って思った。

濃い紅紫の綺麗な花びら。輪を残して花びらを摘み、酢を入れたお湯に2分ほどさっと茹でる。

今日はわかめときゅうり(これもおばあちゃんが作ってる。ビニールをかけていて、サラダにするくらいは採れるんだそう)をカラシと出汁醤油で和えている。

イカの塩辛はあたしたちが新潟に来ると伝えたら作ってくれていた。

イカの肝に塩を加えて、刺身にしたイカをそのまま肝と和えて寝かせるんだって。

パパが、おばあちゃんが作った塩辛が好きなんだって。

張り切って作ったって、おばあちゃんが言ってた。

松茸は近所の人が青果市場にいる人が持ってきてくれたんだとか。

お返しに枝豆と柿で交換したらしい。


「枝豆って、初夏の食べ物だろ?」

司がボソッとつくしに言った。


「あぁ、これが最後らてば。ここらはずっと作ってるけの。あんま、旨くねぇかもしんねけど、いっぺあるっけ、食ってくれね」

じっと道明寺の顔を見ているおばあちゃん。


頂きますと言って、枝豆を口に入れる。

片手でさやを潰し、片方の手で口元を押さえる。


枝豆の食べ方も何か綺麗。だけども男らしさがあり、セクシー。


「びっくりした、甘味があって美味しいです」

もうひとつ手を延ばして枝豆を取った。


道明寺が、美味しいですと言って、箸を進める度におばあちゃんは嬉しそうにしている。


「道明寺さんはおめぇ達と、ちごーて食べ方がきれい綺麗らの。でも、つくしは何だか少しおしとやかになったみてーらて」


おばあちゃんは食べ物を汚く食べる人は大嫌い。

その点は道明寺は問題ない。

所作はどうしたって綺麗で、卒がない。

あたしだって、汚くは食べない。美味しそうに食べるのだ。


「おばあちゃん、カボチャなんどけど、何で煮物にしなかったの?」

「ああっ?これか?何だか知らねーけど、スーパーに行ったら、やたらカボチャの絵が書いてあるお菓子とか、カボチャが飾ってあっけ。なんだろって聞いたら、店員が何言うたや?」

おばあちゃんが考え込む。

「ハロウィン?」

進が答えた。

「それそれ。だっけ、外国の食べもんにするのにマヨネーズでサラダにしたんだてば。ダメらったかや?」

ちょっと不安そう。

「ううん、全然」

つくしは笑ってカボチャを食べた。


夕飯になったら車で20分の所に住んでいる叔父さん夫婦もカツとエビフライを持って駆けつけた。


おばあちゃんは刺身が苦手。

どちらかと言うと肉派。

揚げたてのカツとエビフライを肉屋さんで買ってきたみたい。


従兄弟達は中学3年の男の子と小学6年の女の子。

本当に久しぶり過ぎてあたしは二人の面影がわかるけど、二人は記憶が無いらしい。

当然だ。10年前に会ったきりとなるんだもの。


おじいちゃんの葬式以来だ。


七回忌はあたしと進は出れなかった。

あたしは高校2年だった。

新幹線に乗るお金がなかったから。

あたしの理由はそれだけじゃないけど。


「つくしも進もじいさんの七回忌に来れなかったもんな。久しぶりらな」

「叔父さんも相変わらずイケメンだね」

「おいおい、そんな事言うと照れるだろ?」

「つくしちゃん、調子に乗るわよ。叔父さん」

「叔母さんも相変わらず若いですね。パパとママと大違い」

叔母さんは少しぽっちゃりの可愛い感じの人。

叔父さんは目鼻立ちがスッキリしていてどちらかと言うと日本人離れしている。

身長もそれなりに高く178cmはある。


ママがあたしも10年前なら其れなりだったのよって、パパに言ってる。

そういう事は直ぐに耳に届く。


道明寺は最初に叔父さんを紹介した時、目を見開いていた。

そりゃそうだろう。

パパと叔父さん、何処に共通点が?と誰もが思うのだ。

おばあちゃんは腰が曲がっているから分かりにくいが身長が160cmはあったんだそう(あたしと同じなんだよ!)

鼻も高く、目は少しブルー掛かっている。

手も あたしより大きい。

足のサイズは24.5cm。

大正生まれの女の人にしては大きい。

死んだおじいちゃんは背が低かった。

小学生の五年生の時にもう少しで追い越すと思ってた。

パパはおじいちゃんにそっくりなんだよ。

だけど、ちょっと拗ねた時にする口元はおばあちゃん、パパ、叔父さんとそっくり。

道明寺があたしに、あんな大盛のラーメン食べておいてよく食えんなって、言われたときに口を尖らせたら、目を見開いていて、さっきの牧野のばあさんの口元とそっくりだって言って、笑ってる。


それを聞いたおばあちゃんはとても嬉しそうに道明寺に、

「つくしはね、産まれて暫くはこの家に居たんだて。赤子の時に一緒にいたっけ。可愛いてね」

って言っている。

「千恵子さんのお母さんが丁度その頃、腰を悪ぁれして、里帰りするのをこの家に来てくれたんだてばね。産んでから暫くは家で面倒みたんだいね。つくしは優ぁしい、可愛い娘らろ?晴男に似たんだてばね」

そう言って少し涙ぐんでいる。


道明寺が黙っておばあちゃんの話を聞いてくれている。


道明寺がそうしてくれると、ホントに嬉しい。





「子供達は以外と早く打ち解けるものだな。進ともうトランプして遊んでいるよ」


今日の食事は大勢となるので広い座敷で食べている。

襖を開け放した隣の部屋で進が従兄弟達とトランプをしている。


道明寺が手土産に持ってきた銀座の洋菓子店の折り箱からクッキーやら焼き菓子を出して、買った人が取るといって白熱した勝負をしている。

箱はこんな折り箱あんの?と言うくらい大きい。

タマさんが必ずいるからと手配してくれてたらしい。


その他に黒毛和牛の肉のセットだの、地鶏のセットだの、有名料理店御用達のドレッシングセット。

どれも量が多い!

そして、従兄弟たちの丁度着れそうな服。

結構な数&全部お高目。

これは、お姉さんが道明寺から聞いてから買ってきてくれたらしい。


んっ?!てか何で知ってんの?


粗方調査済み?


恐る恐る聞いてみる。

「ここに来る前におばあちゃんの家を調べた?」

「あっ?調べたつうか、ここに来るために必要な情報は手に入れるだろ?普通」

「でも、おばあちゃんの家を見て驚いてたね」

「あぁ、西田のヤロー、全部知ってしまうと旅の楽しみが軽減するって言ってな」

思わず笑ってしまった。



「つくし、明日何処か行くのか?」

叔父さんが聞いてきた。


そうだ。道明寺の紹介もそうだけど、あたしにとって大事な報告があるんだった。


「うん、行きたいとこあるけど、先に聞いて欲しい事があるの」


みんな、ちょっと座ってと言って、進を呼んでくる。


一同が顔を揃えた。

つくしはテーブルから体を少し離して、キチンと正座をし直して、


「あたし、起業することになります。起業資金はあたしのお金ってなってますが道明寺から出資してもらったと考えて下さい」


「どうゆう事らね?」


「僕の仕事での奉仕金をつくしさんの名義にて貯金してあります。それを使って事業を起こし彼女の手腕を見てもらいたいと、思っております。僕は今はアメリカで契約を結ぶために渡ってます。必ず成功し、つくしさんを迎えたいと思っています」


「つくしが起業しねーと結婚に反対されんのか?」

叔父さんが少し声を荒げる。


「叔父さん、違うのよ!あたしが挑戦したいのよ。道明寺は自分の会社に就職するように言ったの。あたしの希望を叶えてくれてるの」


「失敗したって、親戚一同、誰も助けれねーんだろ?晴男、よくわかってるな?お金は親戚であってもなぁなぁに出来ねぇんだ?結婚したら自分たちで責任をとって行かんば駄目ら。覚悟はあんだかや?」


「ばあちゃん、それはよーく肝に銘じて来たよ」


「つくしもそれはよく分かってますので」


パパとママがおばあちゃんに頭を下げている。


「道明寺さんはどんなら?もし、つくしが多額の負債抱えて首が廻らんようになったら、おめぇさんはどうする?助けるか?」


「助けますよ」

そう言った後に、

「つくしさんが攻撃されたら全力で守ります」

司はおばあちゃんと叔父さんを見据える。


「共倒れになろうが、無一文になろうが俺には関係ねぇ、つくしが側にいるそれだけじゃダメなんか?

それに、俺様の辞書ににそんな貧乏くせぇ言葉は存在しねーよ」










「明日は弥彦神社に、起業始めに御祈祷して貰おうかと思っているの。何でも、石油採掘の神として崇められてるんでしょ。道明寺も石油関連事業を開始させたし」

つくしが明日の予定を話始める。


「石油の採掘時には必ず弥彦の神社を参ってから、採掘したらしいからね。だっけ、それから仕事を始める人は参拝してご利益を得ようとするって言ってるけね」

叔父さんもウンウン頷く。


「うん、うってつけの神様でしょ?」

「俺は神なんか信じねー。己の度量と努力の問題だろうが。まっ、デートがてら行ってやっても良いけどな」


すると、おばあちゃんがカップルで行くと別れると言われているとか言い出す。


叔父さんと叔母さんはそうゆう伝説は語られているなとか。今は大丈夫になったとか。毎年参拝してるし、大丈夫だろ?って言ってるし。


パパはママと結婚前も行ったけど、苦難を乗り越えて未だに別れないから、大丈夫とか。


「大丈夫よ。ねっ、道明寺?明日は弥彦神社に行ってお参りね」

「お前、さっき、ご利益があるって言ってたじゃねーか?行って大丈夫なんか?俺たちの事を別れさせる力が働いたらどうする?」












己の度量と努力の問題でしょ?


ビビってんじゃないわよ!!

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