つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

彼女と仕事 18

気づいたら"仮眠室のベッド"がすぐ後ろにある。

「あたし、あっちに行ってるからゆっくりと休んで」

道明寺の脇を大きく避けて、小走りで執務室へと向かう。


執務室には大きく重厚なデスクに高性能のチェア。

先程の情事が思い出され、顔が赤くなる。

ブンブンと顔を横に振る。

ヤ、ヤダ、あたしったら何思いだしてんの…。


道明寺、素直に休んだのかな?

後ろを振り返っても姿はない。


ちょっと寂しいような。

あたしの言ったことに素直に従ってくれて、嬉しいような。


夕飯時になったら呼ぼうか。

この会社から出る術を確認しなくちゃだしね。


喉渇いちゃったよ。

変な緊張したせいだからね。

もう少しして、道明寺が寝たらお水取りに行こうか?



「水、飲ませてやろうか?」

声のする方を驚いて見る。


綺麗な彫刻のような肢体を惜しみ無くさらけ出している男がいた。


「な、何してんの?服は?」

「スーツのまま寝ろってか?」

「あっ、でも、なんか着てよ…。目のやり場に困るから…」

「エロいな、お前」

「何言ってんの?ボクサーブリーフ1枚だからね、今。そりゃ困るでしょ…」


今度はつくしが仮眠室に向かおうと足を踏み出す。

リーチの長さが違うから、あっという間に捕まった。


「さっき、言ったろ?鋭気を養わせろって。聞いてなかったのか?」

「ここ、あんたの仕事するとこだよ?」

「あぁ、知ってる。お前さ今、昼の事を思い出してただろ?」

「?!!」

「俺もここに座るたびにお前を思い出すことになるな」


言い終わらないうちにアイツの手がスカートの中に入ってくる。


後ろから羽交い締めに、されている。


身体がジンジンしてくる。


ホント、どうしよう?


自分が怖くなる…

彼女と仕事 17

全く、どうしてくれんのよ!!


道明寺の執務室から出ようと扉を開けて見ると、エレベーター付近のガードマンがこちらを向いた。

辺りをキョロキョロしてこちらに歩いて来る。

つくしは愛想笑いをして、手を軽く振った。それから静かに扉を閉めた。

かなり距離があるから愛想笑いをしても見えないか…。


テレビ画面では一昨日のVTRも流れていて、司会者を初めゲストの人たちも、

"間違いないないですね!お噂が予々ある女性との将来へのステップとなるかと思われます"

とか、

"以前に週刊誌等を賑わせたことがありましたよね"

等と思い出さなくてもいいことまで話始めている。


チャンネルを変えても同じような事を皆で議論しあっている。


一時マスコミに追いかけられた時の映像やT・O・Jの時の映像まで流れている局も出てきた。


顔は辛うじて隠されているけどさ。


道明寺ホールディングスは今や、つくしにとっては"要塞を攻略して脱出せよ"そんなサブタイトルが付くようなRPGゲーム。その主人公に否応なしに抜擢された気がする。




この要塞の中にはマスコミンがウヨウヨしている。

捕まるとかなりのダメージを与えられ、集団で攻撃してくるのだ。

踊り子つくしは出口に向かって歩き始めた。

テレテテー

テーレテー

テーテー

正面からマスコミンが現れた。

踊り子つくしは"メラメラ"を唱えた。

マスコミンは70HPのダメージ、

マスコミンが踊り子つくしを囲み"ネホリハホリ"を唱える。

踊り子つくしは130HPのダメージ、つくしは会心の一撃を繰り出して逃げ出した。


だ、だめだ…。


何をどうやってもこの要塞から出ることが出来ない…。


って、現実逃避してますよー!

はぁっー…。



マナーモードにしていた携帯電話が振動していた。

慌てて電話を取った。


「もしもし、優紀?今、休憩中?」

"そうだよ。スタッフルームだと電話出来ないからちょっと外に出た。つくし、会見見てるよね?今、どこ?"

「実は道明寺の会社の中にいるのよ」

"じゃあ、安心…。でもないか。マスコミの人たちも集まっているし、会社自体包囲されてるんじゃない?"

「そうなのよねー。あの馬鹿…」


コンコン


コンコン


「あっ、ちょっと待って、誰かノックしている、出てくるね。部屋が広いのよ…」

"ねぇ、大丈夫なの?マスコミの人とかでないよね?"

「開けるときに確認するね。この部屋ね、入るときに暗証番号押すのよ。誰もが入れるわけでないんだって。仕事中はOFFにするんだってさ。ニューヨークでもそうしていたから。さっき出ていく時にセキュリティが心配とかでまたONにして出て行ったから」

"つくしは特別かー。フフッ、開けるときは気をつけてよ"

「了解、了解」


つくしは、扉の前に立ち、声を張り上げる。

「誰ですか?秘書の方ですかー?」


"どうしたの?つくし"

「返事がないんだよね…。確かにノックされたと思ったんだけどな…。道明寺のデスクにカメラがあって確認する事が出来るんだけど、開けるとまずいよね?」

"ダメダメ、マスコミの人だったら大変だよ!"

「わ、わかった」

急いで道明寺のデスクまで走る。



ガチャ


後ろで扉が開くがつくしは気づかなかった。



「おい、どうした?」


「ヒャーッッ!!!」

"つくし!つくし!どうしたの?!大丈夫?"

「びっくりしたー!もう、何なのよ!毎回毎回、まともに登場出来ないわけー?!!」

つくしは優紀と電話をしながら道明寺に向かって手で"シッシッ"とあしらう。

"道明寺さん?"

「そうそう、ホントにコイツといると平穏に過ごすって事がないんだよー!ってちょっと!あっちに行ってて!」

"あっ、道明寺さんなら安心だよ"

「はあっ?!どこが安心なのよ!どこが!まだ、休み時間でしょ?切らないでよ優紀!ツクシーヌとか、おつくみたいになっちゃうと大変なんだから!」

"何、それ?フフッ、お邪魔だから切るね。みんなからメールでいろいろ聞いたよ~。じゃあ、またね~"

「ちょ、ちょっと、優紀?!」


シーン


何、何々?!

道明寺と2人きり?

当たり前だけど…。


「気が利くダチだな?」


「あんたは気が利かない…」

そう言いながら道明寺との距離を空ける。


「さっき、な、何でカメラに向かって笑ったのよ?その、退陣するとき」

「あっ、あれか?」


思い出したのか笑ってる…。


「西田が、お前が待っているだろうから早く行った方がいいって言うからさ。思わず笑っちまったって訳」


なぬっっー?!

西田さーん!!

この男にそうゆう事を言わないでくれますかー!!


確かに、西田は司にこう耳打ちした。

"牧野様が司様を今か今かとお待ちです。早くしないと、あの方は逃げるやもしれませんよ"

と。


つくしは後ろに少しずつ下がっていく。


司はまだ何かあるのか?と聞きながら、右手の人差し指をネクタイの結び目に入れて、ネクタイを緩めた。


ううっ。

こ、この仕草、手の甲の血管が浮き出て、何とも云えない…。


って、何考えてんのさー!!

あたしーっっ。


「ひ、昼御飯さ、食べ損なったでしよー?!お腹空いたでしょ?」

「もうすぐで夕方だぞ。夕飯だろう?それまで先に少し休ませろ。」


そう言いながらこっちに来るじゃん。

「休むのよね?しっかりと休むのよね?」


「あぁ、しっかりと鋭気を養わねーと」



アイツの目が細くなる。

細くなった瞳があたしを捕らえる。

その瞳が妖しく光を放っている。













その、3時間前にも同じような事がありましたよね?


また、昨日みたいになるの?


ここで?


まさかね?


ここ、会社ですよー!!

彼女と仕事 16

続々と道明寺ホールディングスにマスコミ関係者が社に入って来た。

勿論セキュリティは万全で、事前に申告。もしくは招待された関係者以外は入れない。

社に入れる時間にも制限が課せられており、会見の40分前からとなっていた。


先程まで会議が行われていた会議室へと続く役員専用のエレベーターは、完全に使用が出来ないと云わんばかりに、ガードマンが配備されている。


今回記者会見で行われるフロアは社の中腹辺りの階にあり、概ねどんな輩が出入りしても大丈夫なエリア。といっても、身元が定かでない人はこの社の受付を通ることは許されないのだが。


会場は異様なほどの数のカメラで埋め尽くされていた。

カメラの持ち込みを1社で2台までとした。

いろんな角度から撮りたいとの欲なのか、各社が最初に持ち込む台数を3台、あるいは4台と申告してきたからである。


座る席も粗方、新聞各社、テレビ各社、経済紙、ファッション紙、芸能紙、などに分けられていた。

海外からの記者たちも数多くいる。

次々と席に腰かけてこの会見の開始を待ち望んでいた。










"こんにちは、お昼の情報ライブグッドアフターが始まりました。司会の美山です。

えぇー、すでに道明寺司氏が席に座っているようですね"

画面に映る司会者は自身の後ろにある大きな画面に向かって記者会見の状況を話始めた。

"あっ、社長である楓氏が隣の司氏の横に腰かけております。珍しいですね。お二方揃っての会見となります"

ゲストの人たちが、

"一昨日、道明寺さんのアメリカでのインタビューが流れましたよねー"

"新しい携帯電話の事業が始まるとか?"

司会の美山が、

"実はまさかこんなに早くに日本での会見が開かれるとは思ってもいなくて、アメリカに取材に行ったその日に、こちらの東京支社から会見が行われると連絡が入ってですね。凄くいい画だったので、お蔵にするのは忍びなくてですね"

司会の人は満面の笑みだ。

ゲストのひとりが、

"あの、少しのニュースでも数字が取れたんですか?"

"我が社の独占でしたからね~。上はウハウハだったかと。あっ、そろそろ始まりますね。

中継の中川さん宜しくおねがいします"

画面が切り替わり道明寺が映し出される。

凄いフラッシュの数がたかれ辺りが光で白くなる。

道明寺は前を見据えて、全く動じた素振りが一つない。

王様然としていて神々しい。

"はい、たった今道明寺司氏の会見が始まります"

小型のマイクに向かって小声で話すレポーターの言葉が聞こえる。





道明寺がこの日本の東京支社長に就任したことを告げた。

またフラッシュで辺りが光で覆われる。



新しい携帯電話のメール機能の話の説明が行われて、道明寺が話すたびにどよめきと称賛の声が上がる。

その度にフラッシュが光り、光が途切れる事がない。


携帯電話の広告塔として、F4が揃ってテレビのCM活動を行うと発表するとさらに大きなどよめきと、女性記者からは控えてはいるのだろうが黄色い悲鳴がフロアに響いている。


矢継ぎ早にいつCMが流れるのかだとか、その時の撮影風景は雑誌等に掲載させて貰えるのか等々、各社が我も我もと質問してる。

道明寺はそのひとつひとつに丁寧に答えている。



"レポーターの中川さーん、聞こえますかー?"

司会の美山がレポーターに声を掛ける。

"はい、中川です。聞こえてます。今の道明寺氏の発言を受けてますます会場に熱が籠ってきました"

小声で話しているが、興奮しているのが分かる。

汗を拭きながら話しているのだ。

"道明寺氏に今回帰国するにあたって、以前からお噂のある女性との交際の進展等があるかどうかお聞きすることは可能ですかー?"

司会者の美山がレポーターに声を掛ける。


つくしは思わず身を乗り出した。

ここは道明寺ホールディングスの最上階に位置する支社長室。

の奥にある仮眠室?

あまりにも豪華なので仮眠室とは云わんでしょ。と一人ツッコミを入れてたところだ。

だって、お風呂にミニキッチンに勿論ベッド。

おかしくないかい?

あたしの住んでるマンションより、ほんのチョーッピリ狭い位。

ここのリビング?に置いてあるソファーに腰かけてテレビを付けて見ているという、何とも奇妙な状況。


"はい、任せて下さい。徐々にそちらに持っていきます"

レポーターの力がみなぎる。


何でー!

司会者もゲストも目がキラキラしているように見えるのは気のせい?


"道明寺さん、よろしいですか?"

レポーターが挙手をするがなかなか西田さんの声がレポーターにかからない。


さっすが~。

西田さん。

邪な考えの人が分かるのね?


安心して見ていると、

"テレビ朝夕です。道明寺さんの帰国が伸びた原因は何か訳があったのでしょうか?"

別のレポーターが聞き始めてる。


つくしはまた身を乗り出す。


"はい、携帯電話のメール機能の搭載について、アメリカとも交渉しておりましたし、行ったり来たりとする手間を省いておりました"

"携帯電話の新機能の開発搭載は、急がずとも来年の春には出来たという話が、こちらマスコミに入って来ておりました"

このレポーターの返しに、

"はい、少しでも早くそして確実に帰国したかったからです"

そう言って、道明寺は優しく微笑んだ。

その瞬間今までにない位の大量の光りに包まれる。


ば、馬鹿!

今、そんな事を言って!

お母様も言っていらしたのに!

あたしが身動きとれなくなったらどうすんの?



道明寺がフラッシュの収まるのを待って次の言葉を発しようとすると、今まで黙っていたお母様が口を開いた。

"日本の国民の皆様に少しでも早くにこの新機能搭載の携帯を使用してもらいたいとの息子の思い。ただそれだけです"

そういうと秘書が出て来て、雛壇から2人を退場させようと促している。

道明寺がお母様を睨んでいるように見える。

さすがにカメラが何台もある中で争いは出来ない。

西田さんも出て来て道明寺に耳打ちする。

何を言ったんだろ?

素直に退場し始める。


レポーターの中川は退陣していく道明寺に

"4年後に、必ず迎えに来ますと宣言した女性の元に来たかったのですか?"

渾身の力を込めて叫ぶ。

道明寺はカメラに向いて、美しい笑みを浮かべた。















何で、笑っているのよ。

ここから出れなくなったらどうすんの?