つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

悪友と親友 8

「 …先輩、先輩」

桜子、また泣いているの?

やっぱり情緒不安定だよ…。

以前の桜子ならこんなにならないもんね。


あれ、あぁ、あたしか。

ゴメン。

あたしがこんなにボロボロ泣いているからか。

不安定な心を移しちゃったね。

飲み過ぎちゃったのかな~?

今日はホントにどうかしてる。

F3にまでこんな姿を見られるなんて、ホントにイヤだ。

女の子同士でもあたしはこんな姿を見られることに抵抗があるのに。


バカ!

アホ!

道明寺!!


あたしがこんなになったのもアンタのせいだからね。


どうすんの?


男がいないとダメなオンナになっちゃうよ…。


強いオンナでいられなくなる…。


ひとりでも生きて行けるって豪語していた時って、どんなだったか忘れちゃった。


アンタが好きでいてくれた牧野つくしはもういなくなっちゃったよ…。



ピロピロピロリン


誰かにメールが届いたみたい。


ピロピロピロリン


まただ。


優紀が携帯を持って来る。

「つくし、つくしの携帯に来てるよ!」


誰がメール送ってくるの?


つくしは携帯の画面を見て目を見開いた。


『みんな、集まってるのか?楽しいか?

あんまり飲みすぎてないだろうな?』


次のメールには


『俺は、お前に逢えればそれでいい。いい子にして待ってろよ』


完全に涙腺が崩壊した。


F3がこの場所にいることなんて完全に頭からぶっ飛んだ。


優紀と滋さんが泣きながらもあたしの背中を擦ってくれてる。

桜子は泣きすぎて顔を見せられないと言い、

洗面所に行ったきり帰ってこない。


感情を出し切ると何だか気持ちいい。

暫く泣いたら落ち着いてきた。


ピンポーン


チャイムが鳴ったから。

何も考えずに玄関に来た。

インターホン越しに確認するようなマンションにはまだ正直馴れてない。

ドアを開ける。



少し甘酸っぱいコロンの香りがする。

特徴的な髪型の男が目の前に立っている。

「よう。お前が来いって言うから来てやったぞ」

男の微笑んだ顔が見えた。


その瞬間、視界が暗くなって。

脚から力が抜けた。










髪を撫でられている。

時々指に絡めているのか少し引っ張られる。


額も撫でられている。

気持ちいい。

鼻筋をたどり、唇をゆっくりと指でなぞられる。

チュッ。

チュッ。

チュッ。

誰かキスした?


あれ、何だろう?

この枕ちょっとだけゴツゴツしてない?

生地はスベスベで手触りはとってもいい。

ナデナデ。


んっ?

んっ?


「あんまり、撫でんなよ。反応すんだろ」

少し低めの声が耳元で囁く。

「後でゆっくりな…」


んんっっ?!!

勢いよく顔を上げた。


「痛ってー、お前なー、急に顔を上げんなよな」

顎を擦っててるこの男。

道明寺?

何で?


そのまますくっとその場に立ち上がって、

バンバン両手で思いっきり自分の頬を叩く。


「いったぁー」

めっちゃ痛いんですけど。


「お前なー、涙で目は腫れてるわ、鼻は赤いわの上に頬まで赤く腫らしてどうすんだよ」

ホントにおもしれーなと言ってゲラゲラ笑っている。


テレビの中で見た男と違う。あんな清ました笑いかたなんかしない。



22歳の等身大の男。

あたしの知っている道明寺司がここにいる。









やっと逢えました(*´∀`*)

悪友と親友 7

桜子が静かにソファーに腰掛けた。

「何か、牧野ギャーギャー言ってる」

類はソファーに寝転びながら、片目を薄く開けて呟く。

「元気が出て良かったですわ。あれでこそ、牧野つくしですもの」


「類さん、今日も先輩のところで手伝って来たんですか?」

「うん、途中でケーキ買ってきて、また少し手伝った。何かパソコンに詳しい人が暫く休んでいるとかでさ。プログラム作るのがね。

進は覚えが速いよ。目がキラキラしているもん」

類はクスッと笑って

「牧野は手書きの時代は終わるのかって、嘆いている」

「先輩らしいですわね」

「うん、そうだね」

ビー玉の瞳が煌めく。




「ピンクの可愛いじゃん」

総二郎はそう言いながら優紀の隣に座る。


「やっと短大に入ってから自分の携帯持ったんですよ。前のだって春に買い換えたばかりだったのに」

「そう言うなって優紀ちゃん。牧野も大学に仕事にで連絡取りづらいだろ?」

「そうですけど…」

「まっ、いろいろ人助けだと思ってさ」

とウインクする。

「あっ、あたしは番号も変わってないから困らないですけど、西門さんは困るんじゃないですか?」

いろいろな人に教えないとでしょうからと言いながら横を向いた。

一瞬、総二郎の目が細くなる。


「優紀ちゃんは鋭いねー。大丈夫、これは

2台目にするつもり。超プライベート用ってことで、これが俺のアドレス」

「えっ?」

そう言いながら優紀の携帯を取り

「登録完了したから」

そう言いながら優紀に携帯を返した。


暫くみんなでアドレスの交換会が行われた。

「牧野、アドレス初期のでいいのか?」

美作さんが聞いてくる。


「あっ、うん。いいかな」

あたし以外は変えたみたい。

『tukasa-love』にしないのかと西門さん。

馬鹿言ってんじゃないよ。

面倒だしコレでいい。ていうのは本当はウソ。アドレスこっちが変えちゃったらアイツからのメールがあたしに届かないでしょ。

それくらいはあたしにだって分かるよ。

だからさ。


「俺たちのアドレスは会社のパソコンからでも送っておくわ」

そう言って、あきらは一人一人に再度確認した。


試しにメールを送ってみようかと西門さん。


ピロピロピロリン


優紀は辺りをキョロキョロするが自身の携帯から鳴っているのを確認すると、

「試運転成功です」

と優紀は自身の携帯画面を総二郎に見せた。

「良かったよ。それで」

返事はどうする?って聞いている。

優紀は携帯を弄り始めた。

『時間があれば』そう打ち込み返した。

ふぅーと大きく息を吐いてから、自嘲気味に笑って「まいった…」と小さく呟いた。


「つくしもメール送ってみたら?」

優紀が言って、西門さんが後に続く。

「そうだ、牧野も送ってみろよ」

道明寺~、さみしいよ~、逢いたいよ~

とか今日の乙女なお前なら送れるだろ!って、喧嘩腰の言い方。何か機嫌悪いのは気のせい?

「はぁ?!そんなの送れるか!」

こっちまで、喧嘩腰になる。

優紀が間に入る。

「試運転って考えて何か送ってみたら?」

「…そ、そうだね」

今、電源が入ってなくても、ONになればその時点でメールが伝わるし、2週間は通信社の方でデータを保存しておくらしい。


『みんなで今日うちに集まって飲んでます。

久しぶりにみんなが勢揃い。楽しいよ~。

道明寺も来てよ』


うん。よし。送信ボタンを押す。

アイツが見たらクッソーってなって、早く帰って来る気が起きないかな。

チョッとだけイジワルしてる。


だってそうでしょ?

携帯電話だけ寄越して連絡はなし。

今までは普通なら2日に一回、もしくは3日に一回は電話があった。石油事業の契約がらみで、中東に行ってるときこそ連絡が入らない時があったけど、事前にどのくらいの期間連絡が取れなくなるか、事前に伝えてきてくれてた。それがここ1ヶ月あたりは全く連絡がない。

たまにはあたしから連絡寄越せっていう事?

それで、この携帯?

回りくどいことしてさ、何なのよ!


はぁー、ホントにあたしって可愛くない。

どうしてこんな考えに行っちゃうんだろ…。

西門さんの言うとおり"さみしい、逢いたい"って文字ですらも送れないんだもんね…。








類が見たい番組があると言ってテレビを付ける。

丁度9時前。各局数分ニュースを報道する時間帯だ。


「つくし、つくし早く来て、いいから早く!!」

「先輩、早く!!」

滋と桜子が同時に叫ぶ。



空いた皿やグラスなどを優紀と一緒にキッチンに運んでいたつくしは、慌ててテレビの前に来た。


テレビから特徴的な髪型をした男が画面いっぱいに映っている。


『……さん、新しい携帯電話サービスの完成が間近で、その完成と共に日本への帰国が確実となるというお話が聞こえて来てますが、真意のほどをお聞かせください。』

『現在、日本の個人の携帯電話からアメリカや、世界各国に直接アクセスできるシステムや、パソコンへのメールのアクセスなどに関する業務提携や規約などの話し合いが、新しい携帯電話の開発と平行して行われてます。

出来ればクリスマス前には完成に漕ぎ着け、皆様に新しい通信システムの世界を体験してもらいたいものです』

テレビの中にいる男は抑揚を抑え淡々とテレビカメラに向かって答えている。


『完成間近となると、クリスマス前には帰国することになるんでしょうか?』

女性リポーターは声が少し上擦っているように感じる。

『是非ともそうしたいものです』

そう言うと、口角だけを少しあげ、目を細める。軽く手を挙げてから颯爽と歩き始めると、四方をSPたちが素早く取囲み社内に入っていく様子が収められている。

スタジオに画面が切り替わる。

スタジオの女性アナウンサーは顔を少し赤らめ

『時代の寵児、または天授の偉才と称されらる道明寺司さんのコメントです』

『いやー、何と言いますか、VTRの映像からも彼の持つオーラが感じられますね。男性の私からみても惚れ惚れします…』



画面を見ながらつくしは体が固まったように動かない。

今、帰って来る的な発言したよね。

あたし、聞き間違いじゃないよね…。


「「…つくし、つくし」」「…先輩」

「あっ、ははっ…。今、戻れるって…言ってたよね」

「うん、うん。言ってたよ。言ってたよ。つくし」

つくしはペタんとフローリングの床に座り込んだ。







「スゲー、超タイムリーな話題じゃん」

と総二郎は携帯電話をヒラヒラさせた。

悪友と親友 6

「司様、先程美作様の秘書の方より、試作品段階でありますが総務省より使用許可がここ2日ほどで下りるとの連絡が入りました」


「やっぱ、言ってみるもんだな」

なぁ、そう言うとご機嫌なのか鼻歌を始めた。

「こう思うように事が運ぶと恐いくらいだぜ。

西田、こっちでしなくちゃなんねー仕事はあとどれくらいあるんだ。詰め込んでいいから予定より1日早めろよ」


かしこまりました。

西田は頭を下げて主の部屋を出た。


西田はそのまま秘書課の奥にある室長室には戻らず、一つ上階のフロアに来ている。

扉をノックする。扉には"社長室"の文字。

トントン

「どうぞ」

扉の向こうで声がする。

「失礼します」

声を発した後部屋に足を踏み入れると深々とお辞儀をした。

「社長の計らいで首尾よく準備が整いました」

「そう、それはよかった。ではその見返りとして司にはこちらの用件も飲んで貰わないといけないわね」

「……。司様が素直に承諾するとは思えません」

「でしょうね。だけど、あの子が頼めばどうかしらね?私が言っても聞く耳持たずともあの子が言うことなら聞かざるを得ないでしょ」

「……」

「…楽しみだわ」

西田は自身の主である男の上司であり母親の道明寺楓がゆっくりと微笑むのを見た。


悪いお方だ…。


西田は失礼しましたと頭を下げ社長室を後にした。













総二郎とあきらがニヤニヤしながらダイニングテーブルにやって来た。

「つくしちゃん、元気になるアイテムを授けようではないか」

「牧野、司に会えなくて寂しかっただろ?」

「なっ、そんなわけない…」

「「またまた~」」

「声を揃えるなー!!!」



「で、コレ何?」

「見ての通り」

「あたし、持ってるよ。アイツがあたしに無理矢理渡したのをさ」

「知ってる」

あきらは受け取り拒否は無し。半強制って言って真新しい携帯電話をつくしに手渡した。

「半強制って…。半分は自身の意志ってことになるということだよね…」

「そうゆうことだな」



あたしにはレッドのメタリックカラー。

「これは滋の」とゴールド。

「これは桜子」とシルバー。

「で、これが優紀ちゃん」と言ってピンクの携帯電話を手渡している。

総二郎は黒色の携帯をヒラヒラさせている。

「色は事前に聞いていたのにしたから」

「えっ?あたしには誰も聞いてないよ」


道明寺がお揃いにしたいって。だってさ!!


あたしには選択の余地も無いんかい!!


はぁ~。

「まさか、優紀まで知っていたとは…」

「知らない。知らない」

首と手を大きくブンブン振り目を見開いている。

「この前、もし新しい携帯電話を持つとしたらどの色がいいって聞いたことあったろ?」

総二郎はしれっと答えてる。

「あたしも今日貰えるなんて思ってみなかった~」と滋さん。

「私もですわよ」と桜子。

類はちょっと疲れた眠いと言ってソファーに横になり始めた。

トホホ…


滋と桜子が携帯電話を弄り始めた。

「これ、ポケベルの文字を送る機能が着いてるの?最新型?まだ、発売してないよね?!」

「そうまだ販売開始してない」

スゴーイ。ハイテク時代の幕開けだねって。

そこ?

「そう、パソコンにも文字を送れるから何時でもどこでも相手に想いを届けられるって訳」

良かったな牧野って、 何でー!!!

「牧野さ、仕事のパソコンで絶対私用のメールを送らないんだろ」

「当たり前だよね…」

まぁ、そうだけどって笑ってる。

「電話もしないだろ?」

「それは、時間のズレがあるし、あっちが何してるか分かんないし…」

「あと、国際電話は料金が高いから電話してない?とかだろ?」

うぐっ、変な音が出ちゃったよ。

「図星か」

「……」

「それでだ、遠く離れている恋人たちに送るラブレターの手助けをしたって訳。

牧野は充電も儘ならないだろ?電源オフもよくあるし。なぁ」

どうよ?って顔をされても美作さん…。

「言っておくけど、もうメールもやり取りできる。前の携帯電話の使用は止めてこっちに移行してある。だから番号の変更もない。

因みにメールの代金は送信している間の料金だから、当然通話よりお徳だ」

あたしに何か言い聞かせてるみたい。

「だ、代金は?」

「司がどうしても早く使って欲しいってことで、問題なし。心配すんな」

うへっ、また、変な音が出たよ…。


F4はこれをプライベート用にするらしい。

滋のも秘書に連絡済みだから心配ないぞと美作さん。

滋はその言葉を聞いて頷く。

桜子は携帯電話を持って、類のいるソファーへと移動してる。


「優紀ちゃんには悪いけど、牧野のメールの相手になってもらいたい為なんだ」

勿論、うちの秘書が優紀ちゃんの親御さんに事前に会って来たからと優紀に謝っている。

「あっ、あたしのパパやママにも話してからにしてあるんでしょうね?!」

「あっ、忘れてた…。悪い、今秘書に向かわせる。司には言ってある」



な、なんですとー!!!



はぁ~、先程のセンチメンタルな気分よ、一体何処に行った?



優紀はつくしにそっと耳打ちをした。

「つくし、今何かさ」

「うん」

「少し、イラッとしてる」

「つくしの今までの苦労がハッキリとわかるわ」

「でしょ!!」

二人は顔を合わせて苦笑いをした。











いい仲間ですな~。


って、あんたたち、ホントにそう思ってる?


それにしても、ヤバいものでなくて良かったよ(*´∀`*)ホッ

イヤイヤ、やってること十分ヤバいって