つくつくにっし

花より男子の二次小説です。司×つくです。他のカップリングも送り出します。クスッ、ウフッと、とにかく心が元気に。をモットーに書いていきます。あくまでも勝手な妄想の世界ですのでご了承ください

彼女と仕事 11

司は自身の手を見つめて微笑んだり、ウィンドウガラスから対向車を眺めて"良い景色だ"と呟いたりとこの上ないくらいに機嫌が良い。

西田は腕時計を見てから司に目線動かした。

会社に到着するまであと23分。

これから起こりうる事柄を司様に話してから宥めるには少し時間が足りない。

アメリカでの奮闘を走馬灯のように駆け巡らせた後、牧野様に向かう怒りのが少しでも軽減するよう司様に全てをお話しようかとも考えたが、やはり予定通り社で話を聞いていただこう。

だが、この顔はいけない。

少しでもいつものお姿に近づけねば。

「司様、先程楓社長の御車とすれ違われたのをお気付きでしたか?」

「ババァの車と?」

司は途端に真顔になっていく。

「はい」

「邸の方向か?」

「はい。恐らく間もなく邸にお着きになられるのではと思います。今日の記者会見は社長も立ち会われるとのですので」

「チッ!ババァも来んのかよ?!それよか牧野が部屋で寝てんだけど、あのババァ、牧野をイビるような真似しないだろうな…?気が気じゃねぇ…」

「私、司様が社に着きましたら、楓社長の秘書と早急に打ち合わせたい事柄がありますので、今一度邸に戻ります」

「わかった…。秘書と打ち合わせる前に牧野を頼む」

「勿論です」

司様、勿論私は牧野様とお会いになりますよ。すでにタマさんにも話してありますから。

お顔も少しは引き締まりましたね。

後は牧野様が少しでも責めを負うのを軽くしなければ。

「司様、試作の携帯ですがもう改善点が出たとか?キーホルダーを通せれば良いのですか?」

土曜日の飲み会でのひとこまを思い出す。

「あぁ、同じような携帯だから自分だけのオリジナルを作り出したいんだろう?そんな事言ってたしな」

「その他の改良点大丈夫でしょうか?」

「そういえば、アイツさメール見たら"見たよのマーク"があって相手に伝われば良いのにって言ってたぞ」

「わかりました。携帯の機能の改善点ですね」

「司様今回のお仕事での評価で牧野様との結婚が近づきます。くれぐれも午前中の会議は 穏やかにお願いします。よろしいですね」

「会議中何かあんのかよ?」

「楓社長の秘書からのメールで午前中の顔合わせも同席するとの連絡が入りました。もう少しで社に着きます。くれぐれもお二人の評判を落とすような行為には及びませんように」

「何かあるような物言いだな?」

「少し警戒していた方がいつもの司様です。先程までのお顔で社に着きましたら騒ぎになりますよ。マスコミも彷徨いていることですし」

「わかったよ。ババァの話が出たら急に仕事モードになったわ」











「いやー、メインのイメージキャラクターを自ら買って出るとは!!当に道明寺ホールディングを挙げての企画戦略。クリスマス前に出すことで飛躍的な売り上げを期待できますな!!」

「……?!!」

その言葉を受けて別の男性が

「道明寺さんお一人の出演より、女性がいた方がまた華が栄えるというものです。是非とも今売り出し中の新人がいるのですが…」

言い終わらないうちに言葉を発していた男は息を飲み込んだ。

司はまさに一気触発といった緊迫した雰囲気を身体全身から発していた。

目が一瞬で殺気立つものに変わり、一言発すれば、噛み殺されそうな勢いがある。


周りの人は先程迄は何事もなく話が進められていてこの社の長となる道明寺司が割りと穏やかに事を進めていることに安堵し、バブル崩壊後の新たな商品、流通の要となるであろう道筋を話している最中だった。

今回、新機能付きの携帯電話のメディアを使って行われる販売戦略について、テレビCM作成や経済紙からファッション紙に至るまでの戦略に先立ちここ道明寺ホールディングに大手通信会社から役員数名と各雑誌の取締役や役員クラス、またそのスポンサーとなる企業の精鋭が集まっていた。

会も終盤となり時刻は11時を少し回ったところ。


「西田、てめぇ、謀ったな!!!」

「司様、今朝のお話をお忘れではないですね?」

斜め後ろに控えている西田に司が椅子から立ち上がり今にも掴み掛かるような勢い。

たが、西田は顔色ひとつの変えない。

「全部、仕組んでいたのか?何処からだ!」

「今朝のお話をお忘れですか?」

司は西田の返しにいよいよ頭に来たのだろう。

この上ないくらいの殺気。

周りにいる人々は身を小さくして被害を受けるのを必死に避けようとしている。

「てめぇは誰の下で働いてんだ!まだ、ババァの犬なんだな!!」


「ババァの犬とは何ですか?口を慎みなさい。幾つになったのです。ここは仕事場ですよ」

司の怒号が響き渡ると同時に彼の上司であり、母親の道明寺楓が会議室に顔を出した。

「あなたの今後を掛けた仕事なのではなくて?それとも、辛酸を舐めてまでやり遂げようとは思っていないとか?」

「くっそー」

司は苦虫を噛み締める思いで楓を睨み付ける。

「そんな顔で記者会見に臨むつもりじゃないでしょうね?」

親子二人の睨み合いが続いている。

そんな中、楓の秘書が楓にそっと耳打ちした。

「そう、では中に入って貰って」

秘書が頷き、入り口の扉を開けた。

司は扉を注視する。









「道明寺…。こんにちは…」

楓の秘書に隠れてつくしがひょこっと顔を出した。







「はあぁー?」









お前まで、グルなんか?!!

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